Q18.ピアサポーター活動をしているのですが、相手の方の病状が思わしくありません。反面、私は治療を終え、再発・転移もなく、病状は安定しています。時折、「治療が終わった方はいいですよね…」と言った発言を聞くと、掛ける言葉がなくなってしまいます。(Nさん・女性・40代)

「治療が終わった方はいいですよね…」

と言った発言を聞くと、掛ける言葉がなくなってしまうのですね。

 

相手の方も悪気があって言っているのではないとは思いますが、

不安な気持ちをついNさんに吐き出してしまっているのかもしれません。

 

もしかしたら、

他にそういうことを言える場所がないのかもしれないですね。

 

だとしたら、Nさんに少し辛く当たることで、

相手の方は感情を吐き出し、

自らコントロールしようとしているのかもしれません

 

もちろん、辛く当たられてしまうのは悲しいでしょう。

「私が何をしたの!?」と思われることもあるでしょう。

 

でも、そういう場があることで、

相手の方は間違いなく救われていると思います。

 

それでもご自身が辛くなってしまう場合は、

必要に応じて、こんな返し方はいかがでしょうか。

 

「確かに私は今は病状が安定していますが、

とはいえ私もいつまた再発・転移するか分からない…

という不安はあなたと同様ずっと抱えています。

だから、一緒にやっていきたいんです」と。

 

Nさんご自身と相手の方が、

「私たち」という関係性であることを伝えられると、

少し相手の方も安心されるかもしれません。

 

ご参考になれば幸いです。

 

(了)

 

回答者:花木裕介(一般社団法人がんチャレンジャー 代表理事)